こんにちは、江南ソヨン整形外科チェ・ドンイル院長です。
鏡を見るたびに疲れた印象に見えるお顔、その原因はクマや目の下のくぼみではありませんか?十分に眠っても、メイクでどれだけ隠そうとしても消えない目の下の影は、多くの場合「下眼瞼脂肪(目の下の脂肪)」が原因です。今回は下眼瞼脱脂・脂肪再配置術(ハムラ法系)の原理から、手術前後の注意点、副作用、再発の可能性まで詳しくご案内いたします。
下眼瞼脂肪再配置の過程です。YouTube動画をご参考ください。
1. 下眼瞼脱脂・脂肪再配置術とは?
下眼瞼脱脂・脂肪再配置術とは、目の下に膨らんで出っ張った脂肪を除去するのではなく、目の周りの暗くくぼんだ部位へ均等に伸ばして移動させる治療法です。
加齢とともに目の下の脂肪を支えている眼窩隔膜が弱くなると、脂肪が前方へ押し出されて膨らむ「眼窩脂肪突出」が起こります。同時に脂肪が減った部分、すなわち涙溝の部位はくぼんで影ができ、クマのように見えてしまいます。
つまり、下眼瞼脱脂・脂肪再配置術は
- 膨らんで出っ張った脂肪(突出)
- くぼんだ涙溝(陥没)
- それによって生じるクマや目元のたるみ
この3つのお悩みを同時に改善できる治療法であるという点で、多くの方に選ばれています。


眼窩脂肪突出と涙溝の陥没の構造を示す断面図イラスト。
手術前後の写真

2. 手術の原理と流れ
下眼瞼脱脂・脂肪再配置術は、皮膚を切開せず、レーザーを用いて結膜(まぶたの裏側の粘膜)側に小さな切開創を作って行います。この切開創を通じて、突出した目の下の脂肪をくぼんだ涙溝の部位へ均等に伸ばして移動させます。
▶ 手術時間:約30分〜1時間程度
▶ 麻酔方法:静脈麻酔(セデーション)または局所麻酔(院内相談の上で決定)
▶ 回復期間:約1週間前後
▶ 傷跡:結膜側から行うため、皮膚に傷跡が残らない
皮膚を切開しないため回復が早く、日常生活への復帰がしやすいことが大きなメリットです。ただし最近では、脂肪を移動させるだけでなく、再発を防ぐために脂肪を包んでいる眼窩隔膜を一緒に補強する「隔膜補強術」を併用するケースが増えています。
3. 手術前の注意事項
安全で満足のいく結果のために、手術前は以下の事項を必ずお守りください。
■ 手術1週間前
- アスピリン、抗凝固剤、ビタミンEなど血液凝固を妨げる薬の服用を中止
- 腫れやあざを予防するための措置
■ 手術3日前
- 過度な飲酒を控える
■ 手術当日
- 軽めの食事を推奨
- 手術2時間前からの絶食が必須
手術前チェックリスト
4. 手術後の注意事項(回復期間の管理法)
手術直後から軽い日常生活や出勤は可能ですが、個人差により3〜5日程度腫れが続く場合があることをあらかじめご了承ください。
■ すぐに可能なこと
- 洗顔
■ 1週間は避けるべきこと
- 入浴、サウナ
- コンタクトレンズの装用(眼鏡の使用を推奨)
- 激しい運動
- 飲酒、喫煙
■ 3週間後から可能なこと
- 水泳など水中での活動
■ 早期回復のためのヒント
- 激しい身体活動を避ける
- 頭を心臓より高くして眠る(腫れの予防)
守るべきことが多く感じられるかもしれませんが、1〜2週間しっかり管理していただければ、炎症や痛みの心配なく良い結果を期待できます。

5. 副作用と対処法 - クマがかえって悪化した場合は?
まれに、下眼瞼脱脂・脂肪再配置術後にクマがかえって悪化したように感じるというご相談をいただくことがあります。これは大きく3つの原因に分けられます。
① 一時的な回復過程での反応
手術直後の回復過程で、一時的にクマが濃く見えることがあります。これは多くの場合、個人の回復スピードに応じて数週間以内に自然に改善します。
② 脂肪の生着不足
再配置した脂肪がうまく生着しなかった場合、クマが目立つことがあります。この場合は、真皮注射(Re2O)やヒアルロン酸を用いたハイドロリフティングで改善が可能です。
③ 他の原因によるクマの未治療
目の下の脂肪以外にも、皮膚の薄さや色素沈着など他の原因によるクマが併存している場合、それらを併せて治療しないと改善効果が限定的になることがあります。ご自身のクマの原因に合わせた複合的な治療が必要です。

6. 下眼瞼脱脂・脂肪再配置術、受けるタイミングはいつが良い?
若い年齢で目の下の脂肪突出が現れた場合、「今すぐ治療を受けるべきか、悪化するまで待つべきか」悩まれる方が多くいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、目の下の脂肪が客観的に突出しており、ご本人も気になる場合は、あまり長く待たずに早めに治療を受けることをお勧めします。最近はレーザーによる下眼瞼脱脂・脂肪再配置術に加え、再発防止のための隔膜補強術を併用するため、脂肪の突出がまだ大きくない若い年代で治療を受けるほど結果が良く、長く維持される傾向があります。
7. 下眼瞼脱脂・脂肪再配置術と肌のハリの関係
レーザーによる下眼瞼脱脂・脂肪再配置術は皮膚を切開する手術ではないため、この施術だけでは皮膚自体のたるみ(ハリの低下)を改善することはできません。
しかし近年は、肌のハリとたるみを同時に改善できる各種レーザー機器や糸リフティング施術が進歩しており、たるみも気になる方は脂肪再配置術とリフティング治療を併用することで、より満足度の高い結果を得ることができます。
8. 施術後の再発、心配しなくても良い理由
次の2点を守って治療を受ければ、再発の心配は大きく減らすことができます。
第一に、目の下の脂肪は一般的に3つの区画に分かれているため、手術ではすべての区画を漏れなく均等に処理する必要があります。
第二に、脂肪を包んでいる周囲の組織(眼窩隔膜)も一緒に処置する必要があります。脂肪を単に移動、あるいは除去するだけでは時間の経過とともに再び垂れ下がることがありますが、隔膜も一緒に引き締めることで、数年経っても効果が安定して維持されます。
また、レーザーによる下眼瞼脱脂・脂肪再配置術は結膜側から行うため、万が一再発した場合でも追加の再手術が十分可能である点もご安心いただけます。
9. よくある質問(FAQ)-
Q. 下眼瞼脱脂・脂肪再配置術は傷跡が残りますか?
A. 結膜側から行う手術のため、皮膚に傷跡は残りません。
Q. 下眼瞼脱脂・脂肪再配置術の回復期間はどのくらいですか?
A. 個人差はありますが、通常1週間前後で腫れが落ち着き、日常生活への復帰は手術直後からでも可能です。
Q. 下眼瞼脱脂・脂肪再配置術だけを受ければクマは完全になくなりますか?
A. 脂肪が原因のクマは改善しますが、色素沈着や皮膚の薄さが原因の場合は、追加の複合治療が必要になることがあります。
Q. 下眼瞼脱脂・脂肪再配置術に年齢制限はありますか?
A. 特に年齢制限はありませんが、目の下の脂肪突出がまだひどくない若い年代で受けるほど、効果の持続期間が長くなる傾向があります。
10. おわりに
下眼瞼脱脂・脂肪再配置術は、クマ、涙溝、目の下のくぼみやたるみなど複合的なお悩みを一度に改善できる効果的な治療法です。ただし、目の下の脂肪の状態やクマの原因は人によって異なるため、必ず専門医との精密なカウンセリングを通じて、ご自身に合った治療計画を立てることが重要です。
